事前の調査では12月末までは3尾とも同じポイントで確認できていましたが、開催直前の調査で1尾移動していることが分りました。しかし、どこに移動したかは分らないままでした。調査に協力いただく皆さんにはあらかじめ確認できているポイントを内緒にして、運が良ければ移動した1尾も見つけられるかも!と最低限の情報だけ共有しスタートしました。
受信機を入れたバックをキッズリサーチャーが交代で背負い、イヤホン越しに反応を待ちます。高学年のランドセルよりも重い機材でしたが、最後まで背負ってくれました。
事前の目視調査で複数のニゴイを確認していたポイントは、移動した個体がいるかもという期待がありましたが、残念ながら不在でした。
真冬の!というタイトルは良い感じに裏切られ、寒さを我慢することない陽気のなか調査をすることができました。
「聞こえた!」
集中しすぎていると空耳で聞こえたりもするので、あまり期待をせずイヤホンを受取り音を確認してみると、当たりでした!なんと開始1時間で行方が分らなかったニゴイを見つけることができました。反応は距離近づくと大きくなるので、河原を歩いて大まかなエリアを特定することができます。同行していただいた宮城教育大学の棟方先生によると、別の魚の追跡調査でも一定期間定位していたエリアということなので、魚にとって良い条件がそろっているポイントであることが分りました。
その後は残りの2尾がいるポイントへ向かいます。そしてそろそろ電波が届く位の距離になったかなぁと、バックを背負っている子どもに目をやると、なにやら立ち止まっています。「どう?」と尋ねると、「2匹いる!」。無事、残りのニゴイも見つけてもらう事ができました。このポイントのニゴイは、12月の事前調査までは浅瀬の方で定位しているようでしたが、今回の調査では水深のある淵の方に定位しているようでした。
魚がそこにいるのには必ず理由があるはずです。その理由を一つずつ紐解いていけば、生息していくのに必要が要素が明らかになると考えています。こういったデータを蓄積することで、保全に向けた提言ができるように引き続き3尾のニゴイを追いかけ、いろいろと教えてもらいたいと思います。
3時間半で1万歩。ともにニゴイを追いかけていただいた皆さん、ありがとうございました。
コメントを残す